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アスベストによってもたらされる健康被害の筆頭は、アスベストを含んだ埃を大量に吸ってしまうことで起きる「アスベスト肺」が筆頭。悪化すると肺がんへと進行してしまいます。また悪性中皮腫という、肺や腸などの腹部臓器を包む膜に発生する悪性腫瘍も、アスベストを吸い込んでしまうことで起き、アスベスト肺より少量の吸い込みでも発生する可能性があります。
繰り返し述べています通り、アスベストは重大な健康被害をもたらす恐れがあり、現在では石綿及び石綿をその重量の0.1%を超えて含有する製品の製造、輸入、譲渡、提供、使用が全面的に禁止されています。
その上で、過去に建材として建築物に使用されたアスベストにも厳しい規制が課せられており、平成 17 年に「石綿障害予防規則」が制定。以後も改定が繰り返されており、例えば令和3年施工の改正法では、それ以前では規制対象となっていなかった一定レベル以下の石綿含有建材にも厳しい制約が課せられ、都道府県への調査結果報告も義務化されました。
実は石綿の含有有無の調査には、資格は必ずしも必要ではありません。しかしながら、より正確性の高い調査を行うために、以下の資格保有者による調査が望ましいとされています。
石綿除去作業などの現場には必ずいなければならない責任者であり、石綿による身体的な被害防止の指揮・監督・管理を行うための国家資格者になります。
厚生労働省・国土交通省・環境省が音頭をとって制定させた資格で、日本環境衛生センターによる講習を受け、試験に合格すると付与されます
一般社団法人JATI協会が開催する講習会に参加し試験に合格すると付与されます。アスベスト使用箇所の診断や使用されているアスベストの処理要否判断、除去工事に関する適正工事の確認・診断などが行えます。
解体工事などに先立ち行われるアスベスト調査はまず、発注者や施設管理者や工事業者などからのヒアリング、図面などの書類調査から始まります。その上で、現地での目視調査が行われ、例えば書面と現場の施工内容に相違があるといった場合は、念入りな調査が行われます。そうした調査を踏まえた上で、実際の建材に石綿が含まれているか否かの建材調査を実施。石綿が含まれていないと証明されたもの以外は「石綿含有」と判断されます。
石綿含有吹き付け材が該当し、撤去する際に大量に粉末が飛散するため万全の対策が必要。改修工事の場合も薬液による飛散を防止や板材での囲い込みが必須です。
石綿含有保温材や耐火被覆材、断熱材などが該当。レベル1より飛散性は低いものの、レベル1と同等の注意が必要です。ただし作業員の保護区はやや簡易的なものでOKとなります。
石綿を含有する成形板などが該当し、割れにくい建材ゆえに飛散のリスクは低くなります。事前調査は必要ですが、労基署や都道府県宛の届出は不要。作業員の保護具もより簡易的なものとなります。
見積価格が安すぎたり、価格の安さを宣伝文句にしていたりする業者は、アスベストの悪徳業者である可能性が高いです。適切に処理されないと資産価値の低下や損害賠償などのリスクに繋がります。マニフェストを作成していて、実績も豊富な優良業者を選ぶようにしましょう。
解体や改修工事を行う前にアスベストが使われているかどうか調査を調査し、その調査結果を報告する制度が始まりました。電子報告を原則としており、IDを取得して報告するための環境を整えなくてはいけません。電子報告がスムーズに行えるように、しっかりと理解し準備しておきましょう。
国土交通省が創設したアスベスト除去工事に対する補助金制度「住宅・建築物アスベスト改修事業」は、補助金制度がある地方公共団体で活用できます。補助率は地方公共団体の補助額の2分の1以内かつ全体の3分の2以内です。
静岡の一部市町村でも吹付けアスベスト等の対策についての補助制度を設けているので、ぜひチェックしてみてください。
アスベストの除去費用は、ケースによって大きく変わります。除去の難易度が高いレベル1に分類される場合は費用も高くなるため、総合的にいくらかかるのかについてよく確認が必要です。アスベストが含まれる建物を解体する場合は、通常の解体工事費用のほかに付帯工事やその他にかかる費用、アスベストの除去費用がかかることになります。
アスベストの除去工事の流れは大きく6つのステップに分けられます。具体的には、事前調査、作業計画、計画の届け、作業者選任、解体・除去工事、施工記録・報告です。またアスベスト除去工事を行う場合、事前に保健所や労働基準監督署に施工計画を提出し、審査を受けて受理される必要があります。ここでは除去工事の流れや方法について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
アスベストについては、2020年6月に「大気汚染防止法の一部を改正する法律」が定められ、2021年4月より施行されています。この記事では、これまでのアスベスト関連法案の変遷について紹介。特に解体工事に大きな影響がある部分の変更をまとめています。
アスベストの解体工事を行う場合、とくに資格は必要ないようです。資格制度はありませんが、危険を伴う作業のため、石綿作業主任者や特別管理産業廃棄物管理責任者の選任、労働者全員が石綿特別教育を受講することが義務付けられています。
分析から除去までまるっと対応
こんな方におすすめ
対応範囲
価格 | 公式HP掲載 事例数 |
27,500円~ (アスベスト調査) ※1 |
23件 ※2 |
(※1)参照元:太平産業公式HP(https://asbestos-nagoya.com/fee#point01)
(※2)2022年8月24日時点
参照元:太平産業公式HP(https://asbestos-nagoya.com/case)
除去のみ 全国対応OK
こんな方におすすめ
対応範囲
価格 | 公式HP掲載 事例数 |
記載なし | 20件 ※1 |
(※1)2022年8月24日時点
参照元:サキフジ公式HP(https://www.sakifuji.com/works/)
※2022年8月24日時点「アスベスト除去 静岡」のGoogle検索結果の上位30社を調査。
選定条件として、下記4つの条件が揃った会社を調査しました。
1.「建築物石綿含有建材調査者」または「石綿作業主任者」の在籍
2.除去のワンストップ対応を公式HPに明記
3.アスベスト除去の施工事例を掲載
4.産業廃棄物収集運搬業許可の取得